220126

 母の運転する車に、妹と乗っている。走っている道が地元であるということをわたしは知っている。妹が車を停めて、と言う。母の探している緑色のパッカブルバッグを見つけたらしい。外階段のある瓦屋根の店舗に、丸められた緑の布が吊るされている。2階にのぼったわたしは、通りの向かいにある店舗が気になって通りを横切る。店先には白い子犬がおり、わたしはふくらはぎを引っかかれて水たまりに倒れこむ。店主が慌てて駆けよってくる。身を起こすとふくらはぎを覆うような広い擦り傷から血が滲んでいるが、それが子犬によるものか転倒によるものか分からない。店主は「この犬には狂犬病の予防接種をまだしていないんだ」と顔をしかめて言った。