わたしは橙色の囚人服を着た囚人で、胸元に拳銃を抱いている。牢からわたしたち囚人は脱走し、監獄内を看守たちから追いかけまわされている。わたしには看守の肩を撃った疑いがかけられていた。監獄中央にある四角い広場の四隅にある階段の踊り場で、わたしは追いつめられる。苦しまぎれにどこか高いところから垂れているカーテンに身をくるむが、すぐに看守たちに囲まれる。わたしは銃殺を覚悟するが、目の前にいた30代ほどの男の看守が、「こいつには人を撃てないとおれは知っている」とまわりを制止する。感極まったわたしは泣きながらその男と抱きあう。